「敗北後に一番痛いのは心」石井さんが山口vs町田戦を分析!

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「敗北後に一番痛いのは心」石井さんが山口vs町田戦を分析!

KNOCK OUTの解説者を務める、元ラジャダムナン・スタジアム認定スーパーライト級王者、石井宏樹さんが、「KNOCK OUT vol.1」の全試合を分析!第6回は”居合いパンチャー”町田光vs”マッドピエロ”山口侑馬を振り返り!

・町田から最初にカットを奪ったのは右の縦ヒジ
・山口はジャブで距離を掌握した
・町田は必殺技を序盤から連発しすぎた

町田のモグラ突きは距離が詰まりすぎていた

-山口侑馬選手(以下敬称略)のセコンドには、第1試合に出場した兄の山口裕人が付きます。試合後にセコンドに付くのは大変だと思うんですが、意外とセコンドは体力を使わないものなんでしょうか?

石井「セコンドは、選手を全力でサポートして頭も使わなければいけないので体力は相当使います。第1試合で、あれだけの試合をしても弟には必ず勝ってもらいたいと言う気持ちが伝わってきて兄弟愛を感じますね。」

1R

-町田は必殺技である居合いパンチの構えを数回見せ、そこからヒザ蹴りにつなげるモグラ突きを見せるなど、町田特有の動きを見せます。他の選手が使わない独特の決まった動きを見せる選手は、対戦相手としてはやり辛いものですか?

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石井「町田のような特有の動きは、わかっていても多少のやり辛さはあります。特に、町田は居合いパンチの構えから数種類の攻撃を持っていますのでカウンターで合わせようと思ってもどの軌道で攻撃が来るかわからないので一瞬身構えてしまいます。」

-町田はタックルの様な組み付きをみせ、山口の胴に組み付きますが、これは何を狙っていたんでしょう?

石井「町田の必殺技の一つである『もぐら突き』から入りましたね。『もぐら突き』は、居合いパンチの構えから膝蹴りを狙って行く攻撃になります。顔に狙って行けると良かったのですが、この場面では山口選手のお腹部分に行ってしまって距離が近くなり過ぎてしまいました。その分、組みの展開になってしまって鯖折りの体制から山口選手を崩しに行っています。」

山口のヒジとパンチの使い分けが光る

2R

-1Rは少し大人しかった山口が積極的にパンチで仕掛けていきます。そして、町田の蹴りに合わせたカウンターの右ヒジで町田が出血。このヒジは技術的にはいかがでしたか?

石井「右ローキックに右の肘を上手く合わせています。この直前に町田が突っ込んで行った所に山口選手の右の縦肘ですでに切れています。ブレイク後に町田がグローブで切れた部分を触ってとても気にしているのを見て山口は肘を狙いに行っていますね。ドクターチェックの際に血が流れて来た箇所は、最初の縦肘によるものだと思います。山口の肘打ちの使い分けが、とても上手でした。」

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-それでもパンチで前進を続ける町田ですが、逆にパンチのカウンターを貰っている印象があります。1Rと違い、なぜこのラウンドからカウンターを貰うようになったんでしょう?

石井「山口は、肘を当ててからジャブを多く出して自分がやりやすい距離で戦えるようになっています。町田の蹴りや肘もしっかり避けられるようになり完全に山口のリズムになっていますね。2Rに入り町田の動きに目が慣れて来ている様子です。」

山口侑馬

3R

-少しヒートアップした殴り合いから、山口の右ヒジが決まり、町田がダウン。大振りのフックからヒジが出てきてかなり驚きの瞬間でしたが。

石井「2Rでパンチと肘の距離を掴んだ山口は、打ち合っても絶対の自信がありましたし、入って来る所に肘を合わせる準備が出来ていました。打ち合いの中であの縦肘を出す閃きが山口の勝因でしょう!」

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勝者 3R TKO 山口侑馬

敗戦後に一番痛いのは心

-町田は12針を縫う裂傷を負いました。頬の付近だったと思いますが、顔を縫う際に特別痛い箇所などはあったりするのでしょうか?

石井「基本的に麻酔をしなければ何処縫われても痛いものは痛いですが、試合後は興奮状態ですのでそこまで痛さは感じないです。敗北後に一番痛い所は、心です…」

町田光

-下馬評では町田の勝利を予想する声が多かったんですが、この試合での町田の敗因はどこにあったんでしょう?

石井「町田選手は、DJ.taiki用の練習をずっとして来て急遽相手が変わり修正し辛かったというのもありますが、山口相手に序盤から必殺技を出し過ぎてしまい2Rの段階で山口は、町田の動きに慣れて来た様子でした。スタミナでは町田の方がしっかり準備できていたと思いますので、前半は基本的な動きで山口のスタミナを削り後半に必殺技を持って行ければ良かったように思います。」

-逆にKO勝利を収め、一躍ライト級で台風の目となった山口。この試合で特に優れていた点は?

石井「町田を肘でカットしてドクターチェック後から焦って行かずジャブを出しながらしっかり自分の距離を保てていた所が素晴らしいです。冷静に戦った結果、最終的にパンチからあの縦肘が生まれたのでしょう。」

-試合後、山口侑馬はライト級トーナメントへの参戦を希望し、宮越慶二郎と対戦したいとコメントしていました。仮にトーナメント参戦となると、石井さんはどのような試合を期待しますか?

石井「今回の試合でパンチ、肘と器用に使いこなし完璧なタイミングで町田をKOした山口には、是非トーナメントに参戦してもらいたいです。その際は、どんな相手にもまた殺気立ち相手を倒しに行く姿勢を見せて旋風を巻き起こしてもらいたいですね。彼はそんな期待を持たせてくれます!」

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石井宏樹

1979年生まれ。東京都目黒区出身。、元ラジャダムナン・スーパーライト級王者。元新日本キックライト級王者。ムエタイの殿堂ラジャダムナン・スタジアムのベルトを獲得。それまでに同タイトルを獲得した選手が誰一人成し遂げることが出来なかったタイトル防衛を外国人として初めて成功した。引退後は小野寺力が代表を務めるRIKIXにてトレーナーを務め後身の指導に励む。

4月1日(土)大田区総合体育館で開催の「KNOCK OUT vol.2」。チケットは各種プレイガイドにて好評発売中です!”野良犬2世”森井洋介が、今回のイベントから開幕するライト級トーナメント1回戦として、”NINJA SOLDER”宮越慶二郎と激突!良い席の確保はお早めに!

KNOCK OUT

KNOCK OUT vol.2
日時 2017年4月1日(土)
開場16:00 開始17:00
会場 大田区総合体育館
チケットぴあ https://goo.gl/u2IHC0
ローソンチケット https://goo.gl/pDV0qL

イベント概要
http://www.knockout.co.jp/event/knock-out-vol-2/